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| Javaで学ぶ数値計算 |
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| 吉川 浩 著 |
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| 3,600円 |
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| A5 272頁 |
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| 4-87653-320-2 C3055 |
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本書は数値計算プログラミングの基礎について，言語としてJava を用いて解説している．対象は大学１年生程度以上を想定しているが，コンピュータに関心がある中学生，高校生でもある程度の理解は可能であろう．Java プログラミングの入門書はすでに多く書籍が出版されている．しかし，それらの多くはCの知識を前提としていたり，WEBページ装飾のためのアプレットやオブジェクト指向に重点をおいて基礎的な事項の説明が充分でなかったりする．また，基礎から丁寧に解説している書籍では多くの内容を含めるために分厚いか，分冊となっている．それに対して，本書はプログラミングの経験の無い読者を対象に，初歩的な事項からプログラミングの解説をおこなっている．また，アプレット（あるいはスタンドアローンアプリケーション）によるグラフィカルな表示は実用的な数値計算に役立つ範囲にとどめ，全体を適度なページ数に抑えたので，大学等での半期での講義にも有用である．想定する読者のコンピュータに対する予備知識としては，ワードプロセッサの操作ができる程度とした．
そのため，プログラミングの説明に入る前に，Javaのソースファイルの入力からコンパイル，実行までの手順を一通り説明している．また，フリーのJava開発キットJDK1.2（Java 2）Windows版のインストールと設定，使用方法についても解説している．
また，後半部分は数値計算入門になっていて，実用的な例題を多数示しながら，実際にプログラムを組むときの考え方を交えて説明をおこなっている．講義での使用を考え，演習問題などを適宜挿入する．
本書の内容
以下，本書に予定している章ごとの内容を説明する．なお，内容については同一著者による姉妹書「JavaScriptで数値計算」と類似の部分が多い．
第１章「準備」では，プログラミング言語である Java の特徴や，C/C++，Fortranとの相違について述べる．そして，実際のプログラムをするために知っておくべき事項（JDKのインストール，テキストエディタの使用法，ソースコードの入力方法，HTMLファイルについて， Javaのコンパイルと実行方法など）を解説する．
第２章「プログラミングの初歩」では，Java の文法について，数値計算に必要な機能に重点をおいて解説する．単なる文法解説ではなく，実際のプログラム例を使用して理解しやすい説明をおこなう．まず，コンソールへの結果の出力命令を説明し，以降はそれを用いて命令の実行結果を表示する．また，アプレットおよびスタンドアローンアプリケーションについても，数値計算の結果表示に有用なことがらに絞って解説する．次に数値と演算子を使用して計算結果を出力し，種々の演算子やその優先順位を説明する．次に変数の定義と使用法，変数の型について述べる．また，オブジェクト指向やクラスなどは初学者が混乱しないように必要に応じて徐々に説明するスタイルとした．以下では if, for, などの命令をひとつずつ説明し，予約語などについても解説していく．また，数値計算には欠かせない数学関数などを含む Math クラスを説明し，加えてユーザーによる関数の定義と使用法について述べる．さらに，配列変数の宣言方法と使用例も示す．
第３章「数値計算入門」では，初歩的な数値計算の問題をいくつか取り上げ，そのプログラムを示すと共に内容を解説する．予定する例題としては，数値微分，数値積分，方程式の解，ベクトル計算，行列計算，連立方程式の解などがある．
第４章「より進んだプログラミング」では，さらに実用的な例題と，より高度な使用法について述べる．また，関数の再帰的呼出などについても解説する．例題としては，多桁計算，フーリエ級数，高速フーリエ変換，などを予定している．さらに，Excel など他のアプリケーションとの連携法について解説し，結果のファイルへの出力法も示す．
また，付録として，Java の簡易なリファレンス，主なエラーメッセージとその対策，バージョンやブラウザによる互換性，WEBでの情報源などについて述べる． |
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