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Matlabで学ぶ信号処理の基礎
西山 清 著
3,980円
A5 192頁
4-87653-316-4 C3055
LSI技術の進歩に支えられ、コンピュータはネットワークと急速に融合しつつ驚異的に発展しつづけている。また、新たな情報端末として携帯電話がその一角を占めつつある。そして、今まさに音声、映像および各種センサ信号など様々なデータがディジタル化され、コンピュータによって一元的に処理、蓄積され、相互に通信されるマルチメディア時代が到来しようとしている。

 さらに、家電製品や放送も次々とディジタル化され、産業分野のみならず生活の中にもその波が着実に押し寄せている。このような状況の中、信号処理もアナログ信号処理からコンピュータとの整合性のよいディジタル信号処理へとその主流を移している。ディジタル信号処理の理論と技術は今後益々重要となり、工学のみならず様々な分野に大きな影響を与える基盤技術として成長しつづけるであろう。しかし、携帯電話に見るようにアナログ信号処理が全く必要無くなったわけではない。事実、ディジタル信号処理はアナログ信号処理との調和が求められている。

本書では、アナログ信号処理とディジタル信号処理の対応を取りながら、信号処理体系の中で最も基本的な部分を出来る限り分かりやすく解説する。また、例題や問題を随所に配することによって、基本的な概念の習得と共に計算力の鍛錬に配慮している。さらに、応用例として音声処理、画像圧縮、コンピュータトモグラフィを紹介した。これより、本書で学んだ理論や技術が実際の場面でどのように利用されているか理解でき、応用力の向上に役立つであろう。

最後に、信号処理を実現する強力なツールであるMATLABについて(目次の後の一覧のように)随所に「MATLABの窓」をもうけて順次説明すると共に巻末の付録に入門を付け加えている。

これより、コンピュータ上でフーリエ級数展開、標本化定理、ディジタルフィルタ、高速フーリエ変換など様々な信号処理が手軽に体験でき、信号処理に関する理解と興味が一層深まるであろう。

以上のように本書では、理論、技術および応用のバランスのとれた内容を目指し、信号処理をはじめて学ぶ学生を対象に執筆されている。
また、論文やレポートの作成に便利なLaTeXについてもその簡単な入門について付録に付されている。


本書の構成

1 序論
1.1 信号処理の概要
1.2 アナログ信号からのディジタル信号へ
1.3 MATLABとは?
演習問題

2 連続時間信号とシステム
2.1 線形時不変システム
2.2 システムの応答
2.3 ラプラス変換と伝達関数
2.4 システムの直列接続と並列接続
演習問題

3 フーリエ級数とフーリエ変換
3.1 フーリエ級数
3.2 フーリエ変換
演習問題

4 離散時間信号とシステム
4.1 離散時間信号への変換
4.2 離散時間信号
4.3 離散時間システム
4.4 z変換
4.5 伝達関数
4.6 周波数応答
4.7 線形位相特性
4.8 線形時不変システムと差分方程式
演習問題

5 ディジタルフィルタの分類と設計
5.1 フィルタの分類と特徴
5.2 FIRフィルタの設計
5.3 IIRフィルタの設計
演習問題

6 離散フーリエ変換と高速フーリエ変換
6.1 離散フーリエ変換 (DFT)
6.2 高速フーリエ変換 (FFT)
6.3 離散コサイン変換 (DCT)
演習問題

7 信号処理の応用
7.1 音声処理
7.2 画像圧縮
7.3 コンピュータトモグラフィ (磁気共鳴断層映像法)
参考文献

演習問題の解答

付録A MATLAB入門

付録B LaTeX入門


本書の内容

第1章 序論
アナログ信号、ディジタル信号およびMATLABについて概説する。

第2章 連続時間信号とシステム
連続時間信号を入力と出力にもつ連続時間システムの中で、最も基本的かつ重要な線形時不変システムを紹介する。また、システムの応答および伝達関数について述べると共に、それらの相互関係についても解説する。

第3章 フーリエ級数とフーリエ変換
本章では、第5章のFIRフィルタの設計で用いるフーリエ級数、また、フーリエ級数による信号の周波数解析は区分的に連続かつ滑らかな周期信号に限られるが、これをさらに孤立波などの一般的な信号に拡張したフーリエ変換についても解説する。

第4章 離散時間信号とシステム
コンピュータ上での処理を想定した場合に重要となる一定の時間間隔ごとに標本化された離散時間信号とそれを扱う離散時間システムについて述べる。まず、連続時間信号を離散時間信号に変換する際に非常に重要となる標本化と量子化について説明する。その後、離散時間系における線形時不変システム、インパルス応答、畳み込み、周波数応答、および伝達関数を示す。また、離散時間システムの取り扱いで重要となるz変換についても述べる。

第5章 ディジタルフィルタの分類と設計
本章では、逆に所望の周波数応答が与えられたとき、その応答をもつ離散時間システムであるディジタルフィルタを設計する方法を紹介する。その前に、ディジタルフィルタの分類を行い、それぞれのフィルタの設計方法について簡単に述べる。

第6章 離散フーリエ変換と高速フーリエ変換
標本化された有限長のディジタル信号に対してコンピュータ上で実現できるフーリエ変換として考案された離散フーリエ変換は、スペクトル解析や画像圧縮など信号処理や画像処理の分野において広く用いられている。
本章では、この離散フーリエ変換とその高速演算アルゴリズムである高速フーリエ変換について説明する。また、画像圧縮に重要な離散コサイン変換についても簡単に述べる。

第7章 信号処理の応用
信号処理の代表的な応用の1つに音声処理がある。コンピュータで音声認識する場合も、音声信号は一般に離散フーリエ変換を用いて信号を周波数領域に変換し、スペクトルとして分析された後、認識が行われている。
また、静止画像圧縮法であるJPEGについて概略を説明する。ここで、離散コサイン変換(DCT)が有効に用いられることに注意されたい。

付録A MATLAB入門
付録B LaTeX入門
 
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