お問い合わせ会社概要サイトマップ
Home書籍情報計算力学・シリーズ < マトリックス有限要素法
ディジタル移動通信
電子情報通信大系
ディジタル信号処理/画像処理
コンピュータサイエンス
エレクトロニクス
Javaとその応用
暗号理論とセキュリティ
Waveletとその応用
MATLAB/Octave
計算力学
Mathematicaとその応用
デザイン情報
地震工学・建築土木工学
化学大系
科学技術数学
映像情報/ディジタルテレビジョン放送
計算統計学
コミュニケーション&ネットワーク
理工系の基礎数学
その他書籍
←一覧に戻る
マトリックス有限要素法
改訂新版
2巻セット
O.C.ツィエンキーヴィッツ 他著
R.L.テイラー 他著
矢川 元基 他監訳
36,000円
A5 845頁
4-87653-017-3 C3050
著者のO. C. ツィエンキーヴィッツおよびR. L. テイラー両教授は、有限要素法の発展に最も貢献してきた研究者であり、これまでに、本書の初版(1967 年)、第二版(1971 年)、第三版(1977 年)を通じて常に最新の理論・応用などの研究成果を出版してきている。和洋を問わず数ある有限要素法の教科書のなかでも、本書は有限要素法に携わる技術者・研究者にとって「有限要素法のバイブル」とも言える存在であり続けたといっても過言ではない。

本書は、構造工学すなわち物体の変形・応力解析への応用を目的とする場合のみならず、有限要素法を偏微分方程式の汎用的な近似解法の1 つと捕らえ、熱流体や電磁気学の問題、さらに連成解析へ応用しょうとする場合にも、広くその範囲をカバーしている。

この改訂最新版ではI 卷・II 卷の2 分冊構成となり、従来の旧版と比べさらに多くの内容が大幅に追加され、最新の有限要素法の技術進歩に相応しい全く新しい内容の本となっている。本書について本書の初版が出版されて以来、有限要素法は発展し続け、様々な新しい分野に適用されてきた。これは、有限要素法の数学的な土台をエンジニアや物理学者に適した形で広げてきたことによるものが大きいと考えられている。これにより、ますます効率的な新たな手法が開発されてきた。有限要素法は現在工学のあらゆる分野で広く用いられようになっている。20 年以上も前に出版された本書の旧版は、初心者に対しての教科書として、そしてこの分野における最新の研究へのリファレンスとして書かれており、実務に携わる人たちにも、研究者にとっても非常に重要な本であった。この最新改訂版でも全く同じ考えで書かれている。初版の発行より、有限要素法の研究に関する出版物は指数関数的に増えており、このためこの改訂最新版ではI・II 卷の2 巻に分割することとなった。

第I 巻では有限要素法の基礎的な考え方を紹介し、その後線形問題への適用に絞った話を中心に記述している。工学部や理学部の学部程度の数学と力学の知識があれば十分に読むことができ、行列やベクトルのような内容は付録として補遺で説明されている。

有限要素法はコンピュータと数値解析手法に大きく依存している。数値解析手法に関しては、本書全体で解説しているが、特にコンピュータの利用に関しては、最後の章でTaylor 教授によるCalifornia 大学Berkeley 校およびWales 大学でのでの経験に基づくほぼ完全なFORTRAN プログラム・アルゴリズムの具体的な説明があり、読者はこれによりすぐにでも有限要素法による数値計算を実行することができるようになっている。

また、添付のソースコードは教育にも用いることができ、実際に問題を解く場合にもパソコンから大型計算機までで利用できるようになっている。
改訂最新版でのいくつかの新しい点は以下の通り、弾性問題におけるテンソル表記の使用。特別な写像による無限要素、特異要素の導入。要素による収束性をチェックするためのパッチテストのより詳しい説明・混合法のより詳しい説明と新しい考え方の導入。特に非圧縮の問題に重点を置いている。解の信頼性のために重要になってきている誤差評価とアダプティブ要素細分割に関する詳細な説明。

第II 巻ではさらに広い応用例を扱い、新しい分野への適用を説明している。主に、4 つのトピックを扱っている。最新の研究まで含めた板とシェルの近似法を扱っている(第1 章〜6 章)。

非線形問題の一般的な話題を解説している。ここでは、構造力学の塑性。大変形問題を含む様々な応用における解法の基本的な概要を説明している(第7 章〜8 章)。時間領域の過渡応答問題に拡張している(第9 章〜11 章)。流体力学の問題への適用を説明している。ここでは、非自己随伴の方程式に対する有限要素法の適用が初めて詳しく説明され、高速度の空気力学の適用例から浅水問題まで広い範囲の問題が扱っている(第12 章〜15 章)。

第I 巻と同様に、最後の章は非線形問題、過渡応答問題に対する具体的なコンピュータ・アルゴリズムが説明され、教育や実際の問題を解くために使えるFORTAN によるソースコードが添付されている。


著者について

Prof. O. C. Zienkiewicz(O. C. ツィエンキーヴィッツ教授)Zienkiewicz 教授はイギリスで生まれ、ポーランドで育った。London 帝国大学にてBSc の学位を取り、1943 年に緩和法のパイオニアであるRichard Southwell 爵のグループに入り、1945年にPhD の学位を取得した。2 年ほどコンサルティングエンジニアとして働いた後、Edinburgh 大学で教鞭をとり、1957 年にNorthwestern 大学(米国イリノイ州Evanston, Illinois, USA)ソフトコンピューティング入門33の土木工学科の教授となる。

その後、イギリスに戻りWales 大学(Swansea)の土木工学科の学科長となる。ここでZienkiewicz 教授は数値計算工学研究所を創設。この研究所は有限要素法の研究、応用において非常に活発な研究を繰り広げている。

1965 年にはLondon 大学からDSc の学位を受け、その後8つの名誉賞を受賞。1973 年にLisbon で、最近では1987 年にスウェーデン(Gottenberg)、スコットランド(Dundee)、中国(大連)で、1989年にはポーランド(Warsaw, Krakow)で受賞。
また、Zienkiewicz 教授は1979 年には有限要素法をはじめする様々な応用力学への貢献により王立協会の特別会員に選ばれている。

他にも、1981 年にはアメリカ国立工学アカデミーの外国人会員、1985 年にはポーランド科学アカデミーの外国人会員、また、西ドイツ科学アカデミーから、イギリス人として2 人目となる。最高の栄誉のCarl Friedrich Gauss メダルを授与されるなど、数多くの栄誉にかがやいている。
1986 年にZienkiewicz 教授は国際計算力学協会の会長に選出されている。1989 年にはQueen Elizabeth2 世より大英帝国上級勲爵士の地位を授与され、1990 年には勲章を授与されている。


R. L. Taylor(R. L. ティラー)
Taylor 教授は、California 大学Berkeley 校でBSc、Msc、PhDを取り、現在同大学の土木工学科の教授。最近3 年半は土木工学科の学科長を勤めている。また、構造工学・構造力学部門の副部門長として3 年、そして部門長として4 年つとめている。
Taylor 教授は1965 より有限要素解析の分野で活躍しており、Swansea で何度かサバティカルを過ごし、20 年以上Zienkiewicz 教授と極めて親しい関係にある。
 
書籍情報 ご注文方法 人材募集お問い合わせ会社概要サイトマップ